また人間の身体はケガや痛みが生じると 、安静を保つために神経系の働きが抑制され、筋紡錘を始めとする身体の中枢、抹消のセンサーの働きも低下してしまう 。そのため、変形性膝関節症の人は、自分では脚を持ち上げて障害物を越えたつもりが、実際はそれほど脚が上がらず、つまずいたり転倒したりする可能生が高くなることが明らかになっている 。例えばリコ ンデイシヨニングの過程において、大腿凹頭筋の筋量は十分にあるのに膝が安定しないケースは度々みられるが、これは十分な筋肉があっても 、その筋肉をうまく働かせることができない状態であるといえる。このような神経系の回復や筋肉の協調した動作ができるようにすることも 、変形性膝関節症のリコ ンデイショニングでは重要となる。

変形性膝関節症のリコンデ イショニングの過程においても、他のリコンディショニングプログラムと同様に段階的におこなう必要がある。クライアントが獲得した筋肉や筋力、神経系の向上に応じて、与える刺激も大きくしていかなければ、クライアントの回復も停滞してしまうだろう。強度のエクササイズから高強度のエクササイズへ、少量のプログラムから多量のプログラムへ、簡単なエクササイズから難易度の高いエクササイズへと 、セッションごとに微調整をおこないながら進めていく 。特に膝という部位は自分の体重を支えるという特性上、 リコンデ イシヨニング開始時の寝た状態や座位でのエクササイズだけでは不十分である。リコンデイショニングプログラムの進行に伴い、自らの体重をコントロールするために立位のエクササイズを導入し 、さらにクライアン トの日常的な活動に似たエクササイズへと進めていくとよい。

変形性膝関節症のクライアントは膝をかばう歩行パターンなどによる影響で、すねにある前腔骨筋や下腿横にある骨筋、また大腿部の外側にある大腿筋膜張筋や外側広筋、大殿筋などがこわばりやすく、足首の痛みや腰痛を合併することも多い。歩行パターンの変化は問題のなかった反対側の膝痛を生じさせることも多い。このような他の部位への負担を軽減させる取り組みも重要となる。

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